Legare 719

IDENTITY

決して新しい作品ではないが、ビデオ屋（今はレンタルDVD屋？）でみかける度に気になっていた映画。「大雨で孤立状態のMOTELに11人の男女。ルームキーをカウントダウンに次々と不可解な殺人事件が起こる。疑心暗鬼になる生存者達、犯人とその目的は？」みたいな話。

ちょっとおかしな角度の話になるが、この映画は売り方を大きく間違えている。これがもっと強く感じたこと。パッケージやポスターに使われている画像が酷い、あれではサスペンスというよりホラー要素が強い。劇場に足を運ぶ、手に取る事を悩ませる。これは本家の問題ではなく、日本向けの変更が完全にマイナスになった結果。予告CMにしても、「全員の誕生日が同じ」とネタバレに近いナレーションをあててしまっている。もう少しまともな販促をしてあげて欲しいもの。

で、作品そのものについてだが、好きなタイプであり面白かった。90分前後のスリムなスペースに、スピード感ある展開。頭の登場人物紹介は退屈さを感じさせない、秀逸ともいえる気持ちの良い流れだったし、好き嫌いの分かれるだろう結末に関しても満足。肩透かしを食らうとか、卑怯だとかいう意見も理解できるが、個人的にはネタばらしのタイミングとしては完璧だったと思う。ちょうど自分にとっても結末が見えた直後だったし、あれ以上引っ張られたら流石に「イラッ」っときた可能性がある。

中盤で結末が見えてしまったという部分を考えれば、ストーリーとして物足りないのかもしれないが、これ以上事件を難解（常識的）にし、ミステリー要素を強めていたら、やはり結末に不満を感じていたかもしれない。

まだほとんどみてないけど、今年みた作品ではBEST。昨年に含めても5本指。

2005/01/14 (Fri) | Movie | Post a Comment | TrackBack